ロバート・キャパ(Robert Capa)

無題.bmpロバート・キャパRobert Capa, 1913-1954

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世紀の代表的な報道カメラマン本名はフリードマン・エンドレ・エルネー (Friedmann Endre Ernő) ユダヤ系スペイン内戦日中戦争第二次世界大のヨーロッパ戦線など5つの戦争に従軍し報道カメラマンを貫いた。 
1931
年左翼運動に関わりベルリンに逃れる。1933年ナチ化が進むドイツを離れパリに移住する。専門学校に学ぶ傍ら、写真エージェントで働き、コペンハーゲンで演説するトロツキーを撮影したことから写真を認められるようになった。

1936年のスペイン内戦に従軍し、コルドバで「崩れ落ちる兵士」を撮影(フランスのグラフ雑誌VUに発表される。この際にロバート・キャパと変えた。)一躍世界的に有名になった。
第二次世界大戦では、1945年まで『ライフ』の特派写真家としてヨーロッパ戦線を記録する。特にノルマンディー上陸作戦の際撮影された一連の作品は第二次大戦中の最高傑作とされている。
1954年 ベトナムで地雷に触れて爆発に巻き込まれて死亡する。

1955年、キャパの業績を記念して、ロバート・キャパ・ゴールドメダル賞が設立され、以後毎年優れたフォトジャーナリストに贈られている。
2004
5月、没後50年記念展をニューヨークで開催。 

有名な「崩れ落ちる兵士」は、あまりにもリアルな「死」の瞬間を捉えた一枚で、戦争の真実を伝えたものであるが、後にも先にもこのような一瞬を捕えたものはない。
故に「やらせ」「演出」ではないかという疑念を持たれ続けたらしい。

しかし、戦場で、わずかしか離れていない同じ最前線で、「誰もが同じことができるのか?」という問いと「戦士を救うことができたのではないか?」という問いが同時に喚起される。あなたなら・・・・
 
現実の、戦争のない日常では、到底同じ状況ではないが、もし医師なら「一人の患者に対する臨床医」か「薬事開発に関する研究職」かという選択に置き換えることもできるし、「町の建築士」になるか「建築の研究者」になるかという問いにも受け止めることができる。はずである。