モデュロール (Modulor)


Modulor
 (モデュロール)   -n.

ル・コルビジェによって編み出された基準寸法の数列のことで、フランス語のモデュール(module)と黄金分割(Section d'or)を組み合わせた造語のこと。 modurole

コルビジェは自然界の中にある幾何学性に注目し、古典建築に見られる比例の仕組みを見つけ出すことで「美」の普遍性を探ろうとした。そして自ら人体の寸法による比例と黄金比から、建築物の基準寸法の体系をつくった。

基本的には、人が立って片手を挙げた時の指先までの高さ(226cm)を黄金比で割り込むという方式である。

(人体の標準寸法を183cmとしたが、フランス人は175cmだったらしい。ちなみに日本の一間は182cmなのでよく似たサイズである。)

コルビュジエモデュロールのことを「建築や、その他の機械の設計に普遍的に適用できる、人体の寸法に合わせて調和した寸法の範囲」と謳い自作の中で実践した。思想的にも「建築とは比例である。」と後期になって作風は変わっても使い続けた。

さらにフランスでコルビジェが特許を出願していた。「このような寸法関係を有する平面的配置を採用することにより、人間の寸法感覚に合致した工業製品の規格化が図れる。」と説明されているらしいが建築の量産も視野に入れていたらしい。
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