化学変化 (chemical change)

 Chemical change  (ケミカル・チェンジ)-n.化学変化(反応)

化学変化とは、一般的には化学の領域、分野の用語。
原子間の結合の生成、あるいは切断によって異なる物質を生成する変化のことである。

これを読み替えて「建築」と「建築」の結合として扱うこともある。
しかし、建築計画上は、概ね「複合(complex)」として扱っているが、[A+B]が行われることによって、全く新しい「建築型(用途)」になる場合に限る。(A+B=Cになる場合。)

<「複合」と「合体」>
形式上一つの建物の一部、または階の一つを異種用途とする場合が多い。つまり、主たる用途が存在し、そこへ異なる用途を加える場合に「複合」と呼ばれる。
その根拠は制度上、主たる用途を建築基準法に照らし合わせるというシステムがあるため占有面積の大きいものが、「主たる用途」ということになるからである。よって制度上は「複合」と扱うより「合体」と判別したほうが扱いやすいからである。

ちなみに、「下駄履きマンション」という呼称があるが、地上階に店舗が入り、上階に集合住宅が合体するものを指す。
本来「複合」も「合体」も違うものが一つに合わさるという意味であるが、「合体」は形の様子に使われ、「複合」はその性能などに使われる場合が多い。

合体は家電製品によく使われる手法で、古くは「ラジオ」と「テープレコーダー」の合体で「ラジオカセット」や「テレビ」と「ビデオ」の「テレビデオ」などが知られている。
ところがsonyの「ウォークマン」という商品は、録音機能を排除してまで携帯化にこだわり、「音を戸外に持ち出すこと」ができるようになった。
このある種、機能の一つを「排除」することで「携帯化」を付け加えるという結果が、それまでの「音楽を聴く」という状況を全く新しいものへ変えたという点において、「化学変化」をもたらしたと考える。
ちなみに「複合」化とは、コピーやファックスがいろんな機能を搭載してゆく様によくあらわされている。(−複合機